1k≒innocence

散文だったり、アニメ分析だったり。日常が切り取られていく姿は夏のよう。

クソアニメに当たりたくなかったら、記録をとりなさい。

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※全国1000万人のアニメ視聴者の様子

 

この記事は「どんなアニメも糧になる」の人向けではなく、「時間が許すならいろいろアニメ見たいけど、そんなに余裕もないのでなるべく自分の好きな作品に巡り会いたい」というタイプの人に向けて送る記事です。


そして好きでもない「クソアニメ」という単語を、センセーショナリズムのためにタイトルに用いてしまった点をお詫びします。
クソアニメという単語が使われる瞬間というのは、単に自分が作品を楽しめなかった責任を作品側に押し付けている場合がほとんどですので、もしそのような単語を使ってしまいそうな時は自分の品性を省みる瞬間かもしれません。(本当に制作側に責を感じているならば、そんな単語使わずとも詳細に理由を語れるはずです)


アニメ視聴という習慣がついて10年ほどになります。
地元は地上波過疎地域ということもあり、大学で関東に出てきて初めてアニメをちゃんと見るようになりました。
田舎者なので「深夜にアニメやってる」のはただただ衝撃だったのです。


記憶が正しければ、初めて見た深夜アニメはtvkで放送してたさよなら絶望先生1期でした。
それから10年、今では女児アニメにまでその活動範囲を広げてアニメ視聴するようになりました。

 

でまあ、言い方は悪いけど視聴し終わって振り返ると「これは見なくてもよかったな…」という作品も多いんですよね。
それは作品のクオリティと関係なく、単に合う/合わないというのがほとんどなのですが。

 

もちろんリアルタイムで作品を追いかけると、予期してなかった急展開(それは突然の神作画とか無理矢理過ぎる結末とか)に出会うこともアニメ視聴の醍醐味のひとつですが、正直そればかり楽しみにするには時間がかかりすぎます。
1作品1クール12話なら約6時間、これが10も20もあったら結構いい時間になります。

 

しかも10年もいろんな作品を見ていると「あ、この作品の感じ昔見た○○っぽいな」と感じることもあり、別にそれ自体が悪いことじゃないんですが、やはり見る側としてはもっと新しい面白さを見つけたいわけです。

 

というわけで漫然と視聴しがちだった昨今のスタイルを見直すことにしました。

 

・まずは視聴ログを取る
感想とかではなく、とにかく「見た」という記録を取ることにしました。
これにはAnimetickというサービスがとても便利でした。

Animetick / アニメティック - アニメ視聴管理サービス

twitterアカウントでログインし、自分の視聴地域をchannelから設定。
その後はクール毎に視聴予定のアニメを設定すると、放送日以降に視聴を確認するボタンが話数毎に出てくるというものです。
このサービスのいいところは全部クリックで完結するところで、コメント機能とかもないシンプルさが便利であると感じています。

過去の作品も遡ってチェックができるので、とりあえず2年分くらいのチェックを入れてみることにしました。
するとかなり容易に、今まで自分で気がつかなかった事実が見えてきました。

 

・好みがよりはっきりしてくる
僕の場合、以下のような気づきがありました。
1クール10-15作品程度視聴している。多くて18-19作品くらい。
15作品とするならば、90時間前後/クール、アニメ視聴に費やしている。
・冒頭に書いた「これは見なくても良かったな…」という作品が、毎クール3-4作品、時間ベースで20時間前後分くらい発生している。
・逆に「これは良かった!」という作品がだいたい3作前後は発生している。

 

そして時系列的に視聴ログを辿ると、「あ、この監督の作品は合わないんだな…」とか、「ここの会社のやつは好きな作品多いみたい」といった、いままでぼんやりとしか分かっていなかった傾向がハッキリ見えてきます。
意外と落とし穴だったのが「原作が好きで見ていたけど、そんなに記憶にない作品」というのが少なからず存在すること。
原作が好きならアニメも好きだろう、という思い込みを崩す結果となりました。
メディアの違いを理解せよ、ということですね。

結果として、毎クールの作品選定の精度が上がっているのを感じます。

またこれによってさらに気がつく部分がありました。

 

・アニメ視聴への感覚が柔らかくなる

いい意味でアニメ視聴への執着というものがほぐれてきました。

 

・この作品を見ておかないと、世の中の話題についていけなくなんじゃないか
→そもそもそれは主にインターネットで騒いでいる人が多いだけで、気になったらオンデマンドで追いかければよい。ラブライブ!サンシャイン!!なんかは地上波とほぼタイムラグなしで配信されていた。
・面白い瞬間(例えばクソアニメ的とんでも展開とか)に乗り遅れてしまうのではないか
→面白い瞬間はいつ見ても面白いから後追いでも十分面白い。

 

この手の感情は往々にしてかなり強迫的な部分があり、誰に課されたわけでもないのにある種の義務感となっている人も多いのではないでしょうか。

そもそも視聴作品を絞ったことで時間が余っているのだから、本当に面白い作品ならそこで補填すればいいわけです。
さらに言うなら空いた時間で他のメディアに触れたり外で遊んだりと、有意義な時間を作ることも可能でしょう。

 

ここまで書くと「アニメ視聴に効率性を持ち出すなんて!」と思わる方も必ずいると思います。
しかし年間200作近くアニメが放送されている昨今で、数をこなして視聴することはよっぽど時間に余裕のあって情熱のある人か、もはやライフスタイルにガッチリ根付いている人でなければまず不可能でしょう。

9tail.hatenablog.com

ただ、もしそうした人がなんの感想記事も書かずに視聴しているとしたら、それこそ記録をとり、「年間100本アニメ見る俺が選ぶ最高の1本」という記事を書くべきだと思います。
その記事は年間50本弱しか視聴していない僕が書くよりずっと説得力があります。

 

よりよい人生を送るために、より自分にフイットした視聴スタイルでアニメに付き合うのもまた一考かと思います。


今のところ空いた時間で原作を先取りしている響け!ユーフォニアム2が楽しみでたまりません。

 


そして、次の引力が始まるのです。