1k≒innocence

散文だったり、アニメ分析だったり。日常が切り取られていく姿は夏のよう。

笑ゥせぇるすまんでバブル末期の日本を感じてみる

 

笑ゥせぇるすまんNEWが放送中ですが、Amazonプライムビデオほかで初代笑ゥせぇるすまん(89-93年版)が配信されています。

放送当時、すごい怖くてすごい好きでした。

いや今見ても怖いけど。

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当時3才とかだったので、喪黒福造が迫りくるOPが本気でこわかったんですけど、それでも毎回ガン泣きしながら何故か観てました。
あれから幾星霜、作中の登場人物のように都心の電車に毎日乗って労働しているようになるとは、幼児の時分には露にも思いませんでした。

それにしても働くようになってから見てる本作は味わいが違います。
何より現代との労働感の違いを端々に感じ、ああバブルとはこういうものだったのかと驚きを禁じ得ないわけです。

こんな風に…


「仕事が無いならさっさと帰り給えよ。…全く、無駄な残業手当が増えて困っとるんだから」(ともだち屋)

定時後にぐずぐずしているサラリーマンに対しての上司のセリフ。

なんてすばらしい上司でしょう。

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ちなみにこの会社、定時5時でこの帰宅ぶりです。

パソコンが1台もないのもまた時代を感じます。

 

お次です。

「毎日空手の特訓をしてください」という喪黒に対して。

 

 

「残業だって週に2日はあるし…」(空手道)f:id:sakasakaykhm:20170610212203p:plain

 

週2日だそうです、残業。そしてこの会社も定時5時です。

つまり週3回はこの人5時で退社してます。

今日び中学生でも下校してるか怪しい時間です。

ちなみにこの回には若かりし頃の大塚明夫がオカマのチンピラ役で出演しているので是非チェックしてください。

 

 続きます。

「あのねえ、勤務時間終わったらさっさと帰ってくださいよ」(家の灯)

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警備員にすら退勤時間を注意される時代のようです。

 

そして就職観もだいぶ異なるようです。
「僕は東大を出て大蔵省に入り、銀行に天下ってやがては頭取になるのが夢なんです!」(キッス占い)

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素直すぎて意識高い系より好感が持てます。


極めつけがこのセリフです。
リゾート販売の契約がとれないサラリーマンに対して

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「今は金余りの時代なんだぞ!」(ナマケモノ)

 

めっちゃ言ってみてえ…金余ってるって言ってみてえよ…


あとは合コンが海外リゾート旅行だったり、やたらゴルフと麻雀ネタが多いのも時代を感じます。

 

現在放送中のNEWでは過去作品のリメイク回もあるのですが、こうして見ると今の時代にはミスマッチになってしまったストーリーも多いのですが、それでも現代に通じるテーマは健在のように感じます。

 

最後にステキ喪黒福造ショットでお別れです。

 

 

 

 

 

 

笑ゥせぇるすまん (1) (中公文庫―コミック版)

笑ゥせぇるすまん (1) (中公文庫―コミック版)

 

 

推しがいなくていい。欅坂46そのものを推せ。

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www.youtube.com

 

人生で初めてアイドルというものに心から感動しています。

欅坂46という集団がすごくて、エモくて、もうどうしたらいいんでしょうか。


・「欅坂46という集団」であることの意識

まずは衣装を見てください。

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無個性、というよりは少個性といった方がいいでしょうか。多少の差異は年齢などで設定されているものの、一見した程度ではほとんど違いがありません。
露出も極めて少ないシンボリックな衣装は、つとめて彼女たちを欅坂の一部たらしめる軍服のような様相を呈しています。

 

またマスゲーム的な振り付けは、MVというよりも舞台のパフォーマンスに近く、特定のメンバーのアップシーンすら逆光演出でほとんど見えません。

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個人の魅力を並べる形ではなく、集団性こそが欅坂46の魅力の基本です。

つまり飽くまで欅坂46の入り口は個々人の魅力ではなく、その集団性にあるのです。


・都市性と少女性

この手の制服女子のダンスパフォーマンスと言えばフジファブリックの銀河といった先行した作品が思い浮かびます。

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日常に潜むストレンジのモチーフとして、女学生の存在感がいかんなく画面に表れた名作です。

 

一方で欅坂46のMVは都市の記号性、特に湾岸地域との親和性を意識しています。

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文化性を排除し、機能性に特化した開発の結果である湾岸地域の風景は、前述した無個性的な衣装と通ずるものがあります。

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またサイレントマジョリティーのMVでは渋谷駅周辺の工事現場を使用することで、本来渋谷周辺の土地に内包される大衆文化性から明確に欅坂46の存在を分離することに成功しています。

「渋谷の裏にはこんな顔がある」、といった感じでしょうか。

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それでいてかつ、工事現場という未完成の象徴の場を用いることで欅坂46、ひいては少女性自体の不完全さも強調しているわけです。

そしてコウモリが棲みつくような渋谷川にアイドルを足から浸からせる違和感は、一種のシュールレアリズムにも通ずるものがあります。

 

サイレントマジョリティー

 

・無機質×無機質×無機質…そこから見えてくる輝き

露出の少ない軍服のような衣装、無機質な湾岸都市の風景、美しさとはかけ離れた大都市のの陰日向のじっとり感…。
それらの結果として、各メンバーの持つ個性が相対的に輝くわけです。

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集団性×都市性の無機質の乗算の中から、メンバーの個性がじわり、きらりと光り出す。


それが欅坂46の魅力の第二段階です。

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そして己にかけられた武装に誇りを持ってパフォーマンスを作り上げるメンバーのひたむきさに気づく頃には、彼女たちから目が離せなくなっているのです。

 

「推しがいないとアイドルは応援できないんじゃないの?」

そんなステレオタイプから抜け出す機会を、欅坂46は僕に見つけせてくれました。

 

愛を拒否しないで
二人セゾン/欅坂46

 

二人セゾン(TYPE-B)(DVD付)

クソアニメに当たりたくなかったら、記録をとりなさい。

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※全国1000万人のアニメ視聴者の様子

 

この記事は「どんなアニメも糧になる」の人向けではなく、「時間が許すならいろいろアニメ見たいけど、そんなに余裕もないのでなるべく自分の好きな作品に巡り会いたい」というタイプの人に向けて送る記事です。


そして好きでもない「クソアニメ」という単語を、センセーショナリズムのためにタイトルに用いてしまった点をお詫びします。
クソアニメという単語が使われる瞬間というのは、単に自分が作品を楽しめなかった責任を作品側に押し付けている場合がほとんどですので、もしそのような単語を使ってしまいそうな時は自分の品性を省みる瞬間かもしれません。(本当に制作側に責を感じているならば、そんな単語使わずとも詳細に理由を語れるはずです)


アニメ視聴という習慣がついて10年ほどになります。
地元は地上波過疎地域ということもあり、大学で関東に出てきて初めてアニメをちゃんと見るようになりました。
田舎者なので「深夜にアニメやってる」のはただただ衝撃だったのです。


記憶が正しければ、初めて見た深夜アニメはtvkで放送してたさよなら絶望先生1期でした。
それから10年、今では女児アニメにまでその活動範囲を広げてアニメ視聴するようになりました。

 

でまあ、言い方は悪いけど視聴し終わって振り返ると「これは見なくてもよかったな…」という作品も多いんですよね。
それは作品のクオリティと関係なく、単に合う/合わないというのがほとんどなのですが。

 

もちろんリアルタイムで作品を追いかけると、予期してなかった急展開(それは突然の神作画とか無理矢理過ぎる結末とか)に出会うこともアニメ視聴の醍醐味のひとつですが、正直そればかり楽しみにするには時間がかかりすぎます。
1作品1クール12話なら約6時間、これが10も20もあったら結構いい時間になります。

 

しかも10年もいろんな作品を見ていると「あ、この作品の感じ昔見た○○っぽいな」と感じることもあり、別にそれ自体が悪いことじゃないんですが、やはり見る側としてはもっと新しい面白さを見つけたいわけです。

 

というわけで漫然と視聴しがちだった昨今のスタイルを見直すことにしました。

 

・まずは視聴ログを取る
感想とかではなく、とにかく「見た」という記録を取ることにしました。
これにはAnimetickというサービスがとても便利でした。

Animetick / アニメティック - アニメ視聴管理サービス

twitterアカウントでログインし、自分の視聴地域をchannelから設定。
その後はクール毎に視聴予定のアニメを設定すると、放送日以降に視聴を確認するボタンが話数毎に出てくるというものです。
このサービスのいいところは全部クリックで完結するところで、コメント機能とかもないシンプルさが便利であると感じています。

過去の作品も遡ってチェックができるので、とりあえず2年分くらいのチェックを入れてみることにしました。
するとかなり容易に、今まで自分で気がつかなかった事実が見えてきました。

 

・好みがよりはっきりしてくる
僕の場合、以下のような気づきがありました。
1クール10-15作品程度視聴している。多くて18-19作品くらい。
15作品とするならば、90時間前後/クール、アニメ視聴に費やしている。
・冒頭に書いた「これは見なくても良かったな…」という作品が、毎クール3-4作品、時間ベースで20時間前後分くらい発生している。
・逆に「これは良かった!」という作品がだいたい3作前後は発生している。

 

そして時系列的に視聴ログを辿ると、「あ、この監督の作品は合わないんだな…」とか、「ここの会社のやつは好きな作品多いみたい」といった、いままでぼんやりとしか分かっていなかった傾向がハッキリ見えてきます。
意外と落とし穴だったのが「原作が好きで見ていたけど、そんなに記憶にない作品」というのが少なからず存在すること。
原作が好きならアニメも好きだろう、という思い込みを崩す結果となりました。
メディアの違いを理解せよ、ということですね。

結果として、毎クールの作品選定の精度が上がっているのを感じます。

またこれによってさらに気がつく部分がありました。

 

・アニメ視聴への感覚が柔らかくなる

いい意味でアニメ視聴への執着というものがほぐれてきました。

 

・この作品を見ておかないと、世の中の話題についていけなくなんじゃないか
→そもそもそれは主にインターネットで騒いでいる人が多いだけで、気になったらオンデマンドで追いかければよい。ラブライブ!サンシャイン!!なんかは地上波とほぼタイムラグなしで配信されていた。
・面白い瞬間(例えばクソアニメ的とんでも展開とか)に乗り遅れてしまうのではないか
→面白い瞬間はいつ見ても面白いから後追いでも十分面白い。

 

この手の感情は往々にしてかなり強迫的な部分があり、誰に課されたわけでもないのにある種の義務感となっている人も多いのではないでしょうか。

そもそも視聴作品を絞ったことで時間が余っているのだから、本当に面白い作品ならそこで補填すればいいわけです。
さらに言うなら空いた時間で他のメディアに触れたり外で遊んだりと、有意義な時間を作ることも可能でしょう。

 

ここまで書くと「アニメ視聴に効率性を持ち出すなんて!」と思わる方も必ずいると思います。
しかし年間200作近くアニメが放送されている昨今で、数をこなして視聴することはよっぽど時間に余裕のあって情熱のある人か、もはやライフスタイルにガッチリ根付いている人でなければまず不可能でしょう。

9tail.hatenablog.com

ただ、もしそうした人がなんの感想記事も書かずに視聴しているとしたら、それこそ記録をとり、「年間100本アニメ見る俺が選ぶ最高の1本」という記事を書くべきだと思います。
その記事は年間50本弱しか視聴していない僕が書くよりずっと説得力があります。

 

よりよい人生を送るために、より自分にフイットした視聴スタイルでアニメに付き合うのもまた一考かと思います。


今のところ空いた時間で原作を先取りしている響け!ユーフォニアム2が楽しみでたまりません。

 


そして、次の引力が始まるのです。

それでも彼は「俺たちの新海」でいてくれた―『君の名は。』鑑賞後のセカイで。

「俺たちの」構文が嫌いだ。

対象物に勝手に不特定多数が群がり、程度の差はあれ、自分の外側にある人/モノに拠り所のようなものを求めている姿は、あまり見られたものではないと思う。

 

バンド界隈なんかだとこれが顕著だ。

インディーズでそこそこ人気が出てメジャーデビュー。本来ならば喜ばしいサクセスストーリーを「彼らは変わってしまった」「もう俺たちの知っている○○じゃない」と、誰が言い出すでもなく、勝手に落胆する層が少なからず存在する。

 

それと同じ現象が『君の名は。』の公開にあたり、新海誠への感情として、自分の中に湧き上がってしまう不安をぼんやり抱えていた。

本当に傲慢な感情だと思うけど、やはりメジャーデビュー現象というものは人を不安にさせるものらしい。

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僕が初めて『秒速5センチメートル』を視聴してから8年。

過去作品やインタビュー本をあさり、ポストモダン論に手を出しセカイ系という概念で学部の卒論を書いてから5年。

それからも新作映像が公開される度にこうして記事を上げてきた。

 

 

他にもたくさんのアニメやらマンガやらを見てきたけど、ここまで作家追いをしている人間は他にいない。

 

サントリーとタイアップ?  JRの広告?  音楽は全編RADWIMPS?

 

あれ、新海誠ってインターネットとか論壇であーだーこーだーワヤワヤ語りたがるような人間が騒ぐような作品作ってきたんじゃなかったっけ?

そりゃ大成建設とかZ会のCMとかもあったけど、こんな急に「陽の目」に出てきたら、どーなるの!?

 

言葉は違えど、長らく彼の作品を追ってきた人間ほど似たような感情を抱えたことと思います。これは完全に冒頭のメジャーデビュー現象に罹患していると言える。

 

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それでも僕は、作品公開決定の時点でアップデートされた監督本人の言葉を信じたかった。

 

新作『君の名は。』が今夏公開予定です。 本作について監督本人がこう語っています。

追記。

最後に、この個人サイトを見てくださるような、昔からの(ディープな)ファンの方々へ。君の名は。』には、僕の過去作のモチーフもたっぷりと盛りこまれています。

もちろん新しい要素も多くありますが、過去作を熱心に観てくださっていた方ほど、連続性や語り直し、アップデートに気づいていただけるはずです。 子供から大人まで多くの観客に楽しんでいただける映画を目指していますが、この映画を最も楽しむことができるのは、やはり皆さんです。

今作でもぜひ、映画館に足を運んでいただけると嬉しいです。

Other voices-遠い声- » 劇場長編アニメーション『君の名は。

2年近くかかって新海誠『小説 言の葉の庭』を読んで分かった、今までとこれからのこと - 1k≒innocence

 (太字は本稿で加工)

 

結果どうだったか。

監督はこの言葉を、『君の名は。』でしっかりと達成してくれました。

この点についてはさよたまさんの記事が詳しいです。

 

今まで自分は何を見ていたんだ。そうだ、これは集大成なんだ。

主人公・瀧と、ヒロイン・三葉がスマホ(携帯)でやりとりするのは『ほしのこえ』だ。

眠りで異なる時空に繋がり、そして大切なものを忘れてしまうのは『雲の向こう、約束の場所』だし、電車に乗りヒロインを探す、桜の描写、雪の降る歩道橋は『秒速5センチメートル』だ。

あの世とこの世を繋ぐ場所というのは『星を追う子ども』で、万葉集が出てくるのは『言の葉の庭』である。雪野先生も出てくるしね。

新海信者が『君の名は。』を見て新海誠に敗北した話 - せまひろかん

 

 『ほしのこえ』について追記するのであれば、本当にわずかだが「文字化け」が描写されるシーンがある。

ほしのこえ』に於いて文字化けしたメッセージというものがどんな意味を持つか、視聴済みの人間はそれだけで勝手に様々なイメージを想起できる。

さらに言うならばヱヴァシリーズ、細田版時かけなど自作品以外からの引用も多数見られた。

 

こうして新海誠は、しっかりとオタクのための視聴スタンスを本作でも貫いてくれた。

「わかる人にはわかる」ように、さりげなくモチーフをちりばめ、監督本人と「これってアレでしょ」といったコミュニケーションを擬似的にとらせてくれるような、そんなポイントを、本当にたくさん用意してくれた。

過去に例を見ないほど大規模な公開を予定した作品で、監督はそれをやってのけた。

本人のメッセージどおり、新海誠は「俺たちの新海」でいてくれたのだ。

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さらにはエンディングでは『秒速結末』問題の解決を図り、これまで希薄だったキャラクターの身体性の強い描写をRADWIMPSの世界観と共有することでシナジーを発揮し、さらには先発作品のベーステーマであった「距離/distance」から、さらに踏み込んだ「つながり/connection」という新しいテーマ性が提示された。

 

こうして『君の名は。』は既存作品の「精算」にとどまらずに新しい道すじを示してくれました。

本作、そして新海監督本人の懐の広さに甘えて、もうしばらく「俺たちの新海」と、笑っていたいと思います。

 

本編中、繰り返された「たそがれ(誰そ彼)」「片割れ時」という言葉で思い出した楽曲がありましたので、それを引用して終わりにしたいと思います。

 


オーダーメイドRADWIMPS MV

 

左は僕ので 右は君の

左は君ので 右は僕の

一人じゃどこか欠けてるように

一人でなど生きてかないように

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「ほんとにありがとうございました

色々とお手数おかけしました

最後に一つだけいいですか?

 

どっかでお会いしたことありますか?」

オーダーメイド/RADWIMPS

 

 

 

 

 

 

【告知】Free!の影響でバンドを始めました ほかコミケ出展予定など

前回の記事では自転車で事故りましたが、無事に回復しまして今に至ります。
その節はお見舞いしていただいた皆様ありがとうございました。

 ■近況

その後MONACAフェスに参加しました。チケットがとれたことを仄めかした瞬間アイカツ!を履修しないでこのフェスに参加することは許されない」と大きいお友達の皆様に囲まれまして、結局アイカツ!バンダイチャンネルで視聴して参加いたしました。

 

その結果大宮ソニックシティから出てくる頃にはすっかりWake Up, Girls!にハマってしまいまして、つい先日までに劇場版3本を含む全作品を視聴を終えております。(ここに時空のねじれがある)

 

この数ヶ月でMONACAの楽曲をハブにして複数のアイドルアニメにふれることができ、とても心身が充実しております。
その結果仙台でうんめぇにゃーしたり、アイカツ!二次創作に手を染めるなど着々と逃げられない立場に追い込まれています。

 

www.pixiv.net

 

さて日本の夏はオタクの夏とよく言ったものでして、いろいろ参加したり出演したりすることが決まっていますので、まとめてお知らせいたします。

 

Free!の影響でバンドを始めました

Free!が好きすぎるのでFree!の楽曲をもう自分たちで演奏することにしました!

 

tiget.net

8/7 大塚Hearts+にて、男だけで男性アニソンボーカルの楽曲のみで構成されたイベントに出演します。

特定の方々にはありがたいイベントらしいです。

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 練習風景です。

僕のFree!への感情は過去の記事を参考にしてください。

 

sakasakaykhm.hatenablog.com

 

 

sakasakaykhm.hatenablog.com

 

 

Free!への気持ちをどうしたらもっと世の中の人たちと共有できるのか?と考えた結果「そうだ、バンドやろう」と思い立ちまして、あれよあれよとこのイベントが出来上がることとなりました。すっかり自分がバンドマンであることを忘れていたのです。

 

持ち時間は45分ありますので、あんな曲こんな曲いろいろ詰め込んでお待ちしております。


きっとFree!オンリーバンドは日本初ですし、おそらく今後も出てこないと思いますので、是非お友達と推しのペンライトを持って、8/7は大塚Hearts+までお越しください。
今回限りの出演の予定です。

 

予約はサイトか直接私まで連絡ください。

予約人数が多いことが何よりのモチベーションになります。
見たことのない景色、一緒に見に行きましょう!

 

コミケ初参加します(3日目東S48a)
アイドルマスターミリオンライブ!の薄い読み本が出ます。(タイトル未定)
サークル名「板長のプリン」を是非よしなに。

 表紙の線画をアップしていただいてます。

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執筆 @sakasakaykhm @a_sh
イラスト@ranshin00
レイアウト@warashi_kaiser

僕は高山紗代子と真壁瑞希がとある夏の日に出会っちゃう物語を書く予定です。
相方は百瀬莉緒を中心とした作品をうんうん唸りながら書いている最中です。

サンプルはもう少し近くなったらpixivノベルにアップいたします。
3日目東S48a「板長のプリン」を是非宜しくお願いいたします。

【追記】サンプルができました!

www.pixiv.net


■ファッション無職になります
転職に伴って有給消化のため8月は全休です。
実家に帰ったり海外に逃亡予定です。
9月からまた労働しますので、頭のおかしいツイートが増えてきたらあっこいつ転職先選び失敗したんだな…と憐憫の情をお恵みください。


それではライブとコミケ、どちらも是非ともよろしくお願いいたします。
予約等は@sakasakaykhmまでご連絡ください。

【報告とお知らせ】自転車で頭から転倒しましたが生きてます

自転車で盛大にズッコけました。道路鋲(交差点とかでピカピカ光ってるやつ)にひっかかったみたいです。

↓道路鋲ってこういうやつです。

http://www.city.okazaki.lg.jp/1100/1113/1179/p001743_d/img/001.jpg

最近の道路鋲は完全にフラットな埋込型のタイプが主流ですが、旧式のかなりでっぱってるヤツにやられました…。

 

人間ってそれなりのスピードでこけるとマジで起き上がれないですね。なんというか痛みというよりこけたショック自体で起き上がる気力がしばらく湧かなかったです。

 

全然知らない土地で手足すりむくわ腰打撲して腫れるわチェーンは外れるわで散々だったのですが、近くに住む見知らぬおばあちゃんとその娘さんがいろいろ手伝ってくれて、なんとか自力で帰還できました。

(第一発見者のおじいちゃんが別にいたのですが「オオィ大丈夫かァ!?気をつけろオオィ!!」って叫びながらそのまま自分の自転車で去って行きました。世の中の無常を感じた。)

 

その直後の様子です。

 

割れたのに気づいたのは少ししてから。

ヘルメット効果は本当に絶大で、ぶつけた衝撃すらほとんど感じませんでした。

 

裏から見るとこんな感じ。

ちょっとわかりづらいですが、こめかみ部分が完全に割れてます。

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ヘルメットの材料はすごい圧縮した発泡スチロールなので、めちゃくちゃ軽いけど硬いです。木材くらいの硬さは有ります。それがこんな状態になるくらいの衝撃だったようです。

ちなみに割れてないとこんな感じ。

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ちゃんと一枚の部品になってますね。

そしてぶつけた外側はこんな感じ。

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ポツポツ細かい傷がついてますが。全部アスファルトで擦ったキズです。発泡スチロールの部分もベコベコです。

これ直接頭に受けてたら…と思うと身が震えました。

 

iPhoneで録っていたログを見ると、こけた時のスピードは20km/hくらい。

車なら徐行レベルのスピードですが、自転車だとここまでのリスクを孕みます。

ちなみにログの記録に使ってるアプリはこれです。(ダイレクトマーケティング)

Runtastic Road Bike PRO ロードバイク記録用サイコンアプリ

Runtastic Road Bike PRO ロードバイク記録用サイコンアプリ

  • runtastic
  • ヘルスケア/フィットネス
  • ¥600

 

僕は中学の時も自転車で派手にこけてまして(通行止めに置いてあっためっちゃ細いトラロープにひっかかった)、頭直撃で脳震盪起こして気絶して即救急車、ということがありました。

その時の事もあってヘルメットを使うようにしていたのですが、今回は当時より間違いなくスピード出てましたし、ノーヘルだったら今このブログを書けてなかったもしれません…。

ちなみにこの後自転車保険に入ってたことを思い出して窓口に電話したのですが、事故受付してくれただけで特になんのお役立ち情報も得られませんでした。自損なので当然ですが…。

 

ここ1年位よく自転車に乗るのですが、都内、特に渋谷とか世田谷あたりですごい良さそうな自転車(=見た目がいいやつ)乗ってる人に限って、装備が完全にただの私服という人をよく見かけます。

通勤なんかだと、ヘルメットはしまう場所にも困るとか髪型は崩れるとかで気が引ける、という人が多いと思うのですが、その先に待ち受ける危険に巻き込まれれば入院Not通勤です(流行りなので韻を踏んでみました)

 

ヘルメットひとつ数千円から自分の命を守れるので、毎日乗るような人は本当に買った方がいいです。10万とか20万の自転車買うくらいなら一緒にこれくらいの出費余裕ですよね?

とりあえず下にAmazonアフィ貼りますけど、ヨドバシとかあさひとかどこでもいいんで実物試してひとつ買ってください。そして死なないように運転してください。

 

OGK KABUTO(オージーケーカブト) FIGO[フィーゴ] M/L ブラック

OGK KABUTO(オージーケーカブト) FIGO[フィーゴ] M/L ブラック

 

 

あとなんだかんだで転倒したショックで結構気が滅入っているので、ウィッシュリストからお見舞いしてくれるととても喜びます。

こけた時にパーカーとタイツもダメにしてしまったので…。

www.amazon.co.jp

全然自転車と関係ないものもたくさん入ってますけど、なんでも喜びます。

 

事故後約束していた『劇場版 響け!ユーフォニアム』を鑑賞してきたのですが、これもヘルメットしてなかったら絶対観れてなかったよな~と思うと夏紀先輩の横顔がさらに美しく見えました。

 

sakasakaykhm.hatenablog.com

 

 

安全は自分で獲得しましょう。

現場からは以上です。

『甲鉄城のカバネリ』 『はいふり』…「○○っぽい」で勝ちを狙うアニメたち

アニメに限らず音楽でも漫画でもポピュラーな文化創作に対し、既存作品を以て「○○っぽい」と評されることは、これまで忌避されるべき事項だった。(創作の過程では実際にはそうでないこともあるが)


このワードは特には多くのクリエイター達を苦しめ、またそう言われないようにとオリジナリティについて自問自答することが、創作活動において重きを置かれてきたのは言うまでもない。

 

2016年4-6月期、オリジナル作品として『甲鉄城のカバネリ』、はいふりこと『ハイスクール・フリート』が放送を開始した。

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放送するやいなや、それぞれの評価としてインターネットでは『進撃っぽい』『ガルパンっぽい』という言葉がどんどん生産されることになった。*1
これは結果としてニュース記事にもなる状況にある。

natalie.mu

getnews.jp

簡単に説明すると『カバネリ』は「カバネというゾンビのような存在の脅威から世界を閉じた人類と、カバネに対抗すべく独自のアプローチを研究する主人公」の物語であり、『はいふり』は「女子高生が運営する艦隊と洋上保安学校の物語」だ。*2

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いずれの物語も前述した作品と設定が類似し、また主要なスタッフ構成も重複している。

 

『カバネリ』では監督・副監督・音楽・メインキャストが『進撃』のそれと、『はいふり』は原案・シリーズ構成が『ガルパン』と同じ面々となっている。
また『はいふり』は音楽制作面から見ればシリーズ構成と含めて『けいおん!』の要素を読み取ることもできる。

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新規作品の企画でリファレンスする作品があるのは当然のことである。
しかし『アイドルマスターシンデレラガールズ』が先発の『アイドルマスター』との差別化を模索したように、本来であればリファレンス作品との差分を求めるのが、これまでの自然な流れだった。
しかも『進撃の巨人』も『ガルパン』も今現在も新規作品を予定している「生きている」作品だ。

 

しかし今回取り上げた両作品とも、1話放送から既にリファレンス作品の存在を指摘されることを期待せんとばかりの構成となっていた。
純粋な作品作りという点からすれば1話から「○○っぽい」と言われることは、本来ならばネガティブな事象のはずである。

 

しかし商業的観点から見ればこれがプラスとなりうる状況に、現代はなりつつある。


アニメが毎クール数十作品が放送される状況になり「一話切り」という言葉が生まれるほど視聴者側すら作品視聴に疲弊しつつある現状で、人気作を以て「○○っぽい」と評されることは、最も端的でフックのある宣伝になるからだ。

 

そしてなにより、両作品とも1話時点で非常に面白かった。

リアルタイム視聴勢が「○○っぽい」と評した後、関心を持った後追いの視聴者が公式配信などから1話を見直せば十二分に視聴者を拡大できるだけの出来になっている。

 

結局のところどんな作品だって「面白くて売れる」に越したことはない。

 

人気作という「勝ち」を取りに行くための企画が、創作に於いて重視されてきたオリジナリティを求めるという矜持を完全に超えた作品が、今クールに2作品も同時に現れた。


「商業コンテンツ」のパラダイムシフトが、大きく始まろうとしている。

 

*1:『結城友奈は勇者である』への『まどマギっぽい』もそれにあたる。

*2:ガルパン』との大きな違いとして「キャラクターがケガをする」がある。